“because”と“so”が混ざる人へ:因果関係をクリアにする英語の思考フレーム

英語学習をしていると、“because”と“so”の使い分けに戸惑った経験はありませんか?
「なぜなら〜」と言いたいのに「だから〜」を使ってしまったり、その逆だったり……。

実はこの混乱、多くの日本人学習者に共通する悩みです。

なぜ“because”と“so”を混同してしまうのかと言うと、両者はどちらも因果関係を表す接続詞ですが、

語順や発想の方向が違うため、適切に使い分けるには思考の転換が必要なのです。

原因と結果を整理する:因果のフレームワーク

日本語では、因果関係を曖昧に話す傾向があるため、英語を話すときに“because”と“so”を混同しやすくなります。

適切に使い分けるには、英語的な思考に近づけていく必要があります。

思考の順番を「原因→結果」or「結果→原因」で整理する

“because”と“so”は、どちらも「原因」と「結果」の関係を表しますが、伝える順番が真逆です。

  • “because”は「結果→原因

  • “so”は「原因→結果

“because”は理由を補足、“so”は結果を導く

例えば、次の文を比べてみましょう。

  • I was late because I missed the train.(電車を逃したから遅れた)

  • I missed the train, so I was late.(電車を逃した。だから遅れた)

どちらも同じ意味ですが、焦点の当て方が違います。

  • “because”は言い訳や説明に使うことが多く、理由を後出しします。

  • “so”は出来事の流れや結果を伝えるときに使います。

実生活での使い分けシーン

英会話でよくある例を見てみましょう。

  • “I didn’t go out because it was raining.”(雨だったから外出しなかった)
    → 雨が理由で出かけなかったことを説明しています。

  • “It was raining, so I didn’t go out.”(雨が降っていた。だから外出しなかった)
    → 雨の状況を説明した後、その結果どうなったかを話しています。

英語の語順を理解し、「日本語思考」から抜け出そう

この違いを理解するには、日本語の語順に頼らず、英語の論理で因果を整理する訓練が大切です。

英語では「先に理由を言うか、後から理由を補足するか」がコミュニケーションの流れを左右します。これが自然に使えるようになると、会話や作文の質が大きく向上します。

第二言語習得論から見る“because”と“so”の習得ポイント

第二言語習得理論(SLA)によれば、接続詞の使い分けは中級レベル以降に顕著な発達が見られるとされています。

特に“so”のような論理的接続を用いた文構成は、英語初級者にとって一段上のスキルです。

そのため、意識的に「原因→結果」と「結果→原因」の構造を行き来する練習が、文法の習得だけでなく、英語的思考回路の構築にもつながります。

実践的アドバイス:迷ったときの判断フレーズ

英語的な思考で話せるようになるためには、“because”と“so”の違いを知るだけでなく、瞬発的に判断して話せるようになる必要があります。

以下の手順で、無意識に判別できるように練習してみましょう。

1. 「説明したい? → because」

→ 例:「Why did you do that?」に対して「Because I had no choice.」

2. 「話を前に進めたい? → so」

→ 例:「It was getting late, so we left the party.」

3. 自分の発言に「Why?」と質問をぶつけてみる

→ その質問に答える形なら“because”、その質問に向かう形なら“so”が自然です。

英語思考を育てる習慣:因果の「対話練習」

学習アドバイスとして、ペアでの「原因と結果」を使った対話練習がおすすめです。

一人で練習する場合は、一人二役で話してみましょう。

例:
A: “I failed the test.”
B: “Why?”
A: “Because I didn’t study.”
B: “Oh, so you learned your lesson?”

このように、“because”と“so”を交互に使う練習をすることで、因果関係の思考が定着します。

まとめ:因果関係を“英語の順番”で捉える習慣を

  • “because”は「結果→原因」、理由の説明に使う

  • “so”は「原因→結果」、ストーリーを進める役割

  • 語順を意識することで、英語らしい思考が身につく

  • 第二言語習得論でも“so”の使いこなしは発達の鍵とされている

  • 対話練習や例文のシャドーイングで実践力を育てよう

この因果フレームを身につければ、英語での「伝え方」が自然になり、会話も作文も格段にスムーズになります。

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