英語を話すとき、単語は思い浮かぶのに、語順がぐちゃぐちゃになってしまう。
そんな経験はありませんか?
特に中学英語を一通り学んだA2レベル(初級~初中級者)の方に多いこの悩み。
実は、単語単位で英語を覚えていることが原因のひとつです。
でも安心してください。語順の混乱を防ぎ、自然な英語を口からスルッと出すための強力な方法があります。
それが「チャンク記憶」です。
チャンク記憶とは?語順を自然にする鍵
チャンク記憶(chunking)とは、意味のあるかたまり(チャンク)として英語表現を覚える方法です。
例えば:
-
I want to~
-
I’m going to~
-
Would you like to~
このようなフレーズごとに覚えることで、語順を丸ごと記憶することができ、いざ話すときに崩れにくくなります。
これは、脳のワーキングメモリ(短期記憶)が扱える情報量に制限があるため、情報をまとめて処理する方が効率的だとされているからです。
チャンク記憶のメリットとその理由
チャンク記憶のメリットは、 語順ミスを減らし、スムーズな会話力が育つことです。
チャンクとして覚えることで、文法構造を自然に身につけることができ、語順に悩まなくなります。
文法を「理屈」で考える前に、「感覚」で正しい語順を習得できます。
例えば、「I have been to〜」という現在完了のチャンクを覚えれば、「I」「have」「been」「to」と一つ一つ考えなくても、「I have been to Australia.」のように、正しい語順で自然と話せるようになります。
つまり、チャンク記憶は「話すための文法感覚」を育てる最高の方法です。
チャンク記憶を実践する3つのステップ
チャンク記憶をどのように学習に取り入れていくか、3つのステップを見ていきましょう。
1. よく使うチャンクを厳選する
まずは、日常会話で頻出する20〜30のチャンクを選びましょう。
例:「Can I ~?」「Do you want to ~?」「I’m not sure if ~」
2. 音読・シャドーイングで体にしみこませる
チャンクは何度も音読して口に慣れさせることが大切です。
特に「リピーティング(聞こえた英語をマネして発音する練習)」が効果的。耳と口を同時に鍛えられます。
3. 自分の文に組み合わせて使ってみる
覚えたチャンクを使って、自分の話したいことを言ってみましょう。
例:「Do you want to go shopping?」のように、自分の関心や予定に合わせて練習すると記憶が定着します。
第二言語習得論でも支持されるチャンク学習の有効性
第二言語習得(SLA)研究でも、チャンク(formulaic sequences)を多く使う学習者は、話すスピードも文法正確性も高いことが示されています。
言語を習得する初期段階では、「文法→組み立てる」より「チャンク→使う」方が圧倒的に効果的です。
チャンク学習を助けるおすすめ教材・サービス
チャンク学習を取り入れた英語教材は多数ありますが、初級~初中級レベルにおすすめなのは:
-
【スタディサプリENGLISH(日常英会話コース)】
-
【AI英会話アプリSpeak】
-
【瞬間英作文シリーズ】
これらは、頻出チャンクを自然な会話で練習でき、しかもアプリで隙間時間に取り組めます。
まとめ:チャンクで語順を「固定」しよう
英語の語順が崩れてしまう原因は、単語単位で学習していること。
だからこそ、チャンク=語順ごと覚えるアプローチが効果的です。
-
チャンクとは意味のある語順のかたまり
-
音読・リピーティング・アウトプットで記憶を強化
-
第二言語習得論でも効果が実証されている学習法
「語順が気になって話せない…」そんなストレスから解放されるために、今日からチャンク記憶を始めてみませんか?