英語学習で「few」と「a few」の違いに迷ったことはありませんか?どちらも「少しの」という意味ですが、ニュアンスや使い方に微妙な違いがあり、文の印象が大きく変わることもあります。
この記事では、英語の「few」と「a few」の違いをわかりやすく解説し、それぞれの特徴的な使い方やニュアンス、よく使われる文のパターンを例文付きで紹介します。
few の使い方・特徴
否定的なニュアンスの「ほとんど〜ない」
「few」は可算名詞に使われ、「ほとんど〜ない」という否定的な意味合いがあります。話し手が「数が少なすぎる」と感じているときに使われます。
💡ポイント:冠詞「a」がないことで、数の少なさにフォーカスしている
【例文】
-
Few people attended the meeting.
(会議に参加した人はほとんどいなかった。) -
I have few friends in this city.
(この街にはほとんど友達がいない。) -
Few students passed the exam.
(試験に合格した学生はほとんどいなかった。)
a few の使い方・特徴
肯定的なニュアンスの「少しはある」
「a few」も可算名詞に使いますが、こちらは「少しはある」という肯定的な意味合いです。完全に「ない」わけではなく、「いくらかはある」と伝えたいときに使います。
💡 ポイント:冠詞「a」が加わることで、「ある程度の量」を表現
【例文】
-
A few people stayed after the meeting.
(会議の後、何人かは残っていた。) -
I have a few questions.
(いくつか質問があります。) -
She brought a few books for the trip.
(彼女は旅行のために何冊か本を持ってきた。)
few / a few によく使われるパターン(+名詞)
Point:よくあるパターンを覚えておくと判断しやすい
【few + 名詞】
「数がほとんどない」ことを強調するときによく使われる名詞の組み合わせ。
-
few options(ほとんど選択肢がない)
-
few people(ほとんど人がいない)
-
few chances(ほとんどチャンスがない)
-
few resources(ほとんど資源がない)
-
few answers(ほとんど答えがない)
【例文】
-
There were few options available.
(利用できる選択肢はほとんどなかった。) -
Few people knew about the change.
(その変更について知っていた人はほとんどいなかった。) -
He had few chances to express his opinion.
(彼には自分の意見を表現する機会がほとんどなかった。)
【a few + 名詞】
「いくらかある」「少しある」ことを示すポジティブな組み合わせ。
-
a few minutes(数分)
-
a few people(何人かの人)
-
a few ideas(いくつかのアイデア)
-
a few questions(いくつかの質問)
-
a few books(何冊かの本)
【例文】
-
I need a few minutes to finish this.
(これを終えるのに数分必要です。) -
A few people volunteered to help.
(何人かの人が手伝いを申し出た。) -
She shared a few ideas with us.
(彼女はいくつかアイデアを私たちに共有してくれた。)
用法比較表
観点 | few | a few |
---|---|---|
定義 | 数がほとんどない | 数は少ないがある |
主な意味 | 否定的(ほとんどない) | 肯定的(いくらかある) |
よく使う文脈 | 問題点の指摘、悲観的な内容 | 希望や提案、肯定的な文脈 |
使用頻度や印象 | 数が少ないことを強調 | 数があることを肯定的に示す |
例 | few options, few friends | a few ideas, a few questions |
「few」「a few」の後に続く語
シーン別に例文を見ていきましょう。
感情に関するとき
-
Few people understand how I feel.
(私の気持ちを理解してくれる人はほとんどいない。) -
I have a few concerns about the plan.
(その計画についていくつか懸念があります。) -
A few friends came to support me.
(数人の友人が私を応援しに来てくれた。)
統計やデータの話をするとき
-
Few respondents agreed with the statement.
(その意見に同意した回答者はほとんどいなかった。) -
A few data points were missing.
(いくつかのデータポイントが欠けていた。) -
There are a few trends worth noting.
(注目すべき傾向がいくつかある。)
時間や回数の話をするとき
-
I’ve had few opportunities to speak English.
(英語を話す機会はほとんどなかった。) -
I visited the museum a few times.
(何回かその博物館を訪れた。) -
A few weeks ago, we discussed this topic.
(数週間前にこの話題を話し合った。)
混同しやすい理由と学習者アドバイス
「few」と「a few」は形が似ている上に、どちらも「少しの」という意味を持っているため、第二言語として英語を学ぶ人にとって混同しやすいです。
特に、母語に「冠詞」による意味の変化が存在しない日本語話者にとって、「a」の有無によるニュアンスの違いを直感的に理解するのは難しい傾向があります。
【アドバイス】
-
「a」があると「ある程度ある」(=前向き)
-
「a」がないと「ほとんどない」(=否定的)
この視点で判断すると、文のニュアンスも自然に掴みやすくなります。
まとめと判断のコツ
「few」は否定的、「a few」は肯定的というのが大きな違いです。使い方としては、文のトーンや意図に応じて使い分けることが大切です。
こういうときは「few」
-
ほとんど〜がないことを強調したい
-
問題点や不足を述べたいとき
こういうときは「a few」
-
少ないながらも存在することを示したい
-
希望や可能性を示したいとき
迷ったときは、「それはポジティブな意味か? ネガティブな意味か?」という視点で判断すると、英語表現のニュアンスが自然に選べるようになりますよ。