inとinto、どちらも「~の中に」という意味の【場所】を示す前置詞です。
どのように使い分けるのか、ニュアンスの違いを解説します。
前置詞inとintoのニュアンスの違い
inもintoも、どちらも場所を表していますが、強調する箇所が異なります。
- in 「場所(在処)Location」を強調している
- into「場所(対象)Something」を強調している
例文:Put the laptop in/into the bag.
例文を見てみましょう。
- Put the laptop in the bag.
- Put the laptop into the bag.
どちらの文章も、和訳すると「ノートパソコンをカバンに入れなさい。」となりますが、ニュアンスの違いがあります。
intoは対象=Somethingを強調している
先にintoから説明します。
intoは、toに方向性があるので、バッグに入れるという、動作を伴うようなコアイメージです。
何に入れるかという場所(対象)Somethingが強調されています。
なので、強調されているのはthe bag「そのバッグに」の部分です。
机の中ではなく、袋の中でもなく、「そのバッグに」入れることが重要なのです。
inは在処=Locationを強調している
一方、inに関しては方向性がない、つまり状態を表しています。
よって、どこにある状態にしてほしいのかという場所(在処)Locationが強調されています。
なので、強調されているのはin「中に」の部分となります。
バッグの上ではなく、バッグの下でもなく、バッグの「中に」ある状態にすることが重要です。
前置詞inは、「~の中に」と訳されるのが一般的です。しかし、すべてのinを「~の中に」とは一語一訳で訳すことはできません。例えば、I’m interested in English. は「~の中に」と訳すことはできず、int[…]
inとintoのニュアンスの違いによる応用表現
inとintoのニュアンスの違いがわかれば、どのように使い分けられているのかがイメージできるようになります。
例文:I worked until late in/into the night.
- I worked until late in the night.
- I worked until late into the night.
inは状態を表しているので、「夜遅い時間」をただ表現しているのに対し、
intoは動きを伴うので、「どんどん日が暮れて行って遅い時間になった」とイメージできます。
例文:in the basketball team/into basketball
- I’m in the basketball team.
- I’m into basketball.
この違いはイメージできますか?
inは状態を表しているので、バスケットボールチームに「所属している」状態です。バスケが好きかどうかはわかりません。
intoはsomething=basketballに向かう動きを表しているので、どんどんバスケットボールに気持ちが向かっている=バスケットボールに「ハマっている」と表現できます。
例文:run into
- The car ran into the wall.
- I ran into the hospital.
- We ran into a problem.
- I ran into Tom at the station.
intoは、「somethingに向かう動き」を表すことはイメージできてきましたね。
runは、「ある方向に(割とスピーディに)止めどなく進む」イメージです。
英語の記事を読んだり映画を見ると、知らない単語がたくさん出てきますよね。これらをひとつひとつ辞書を引いて調べるのは大変です。英単語を調べているうちに、話がブツ切りになってしまってストーリーにも入り込めません…。&nb[…]
この二つを合わせて、例文の意味を考えてみましょう。
I ran into the hospital.
急いで病院の中に入っていく絵が想像できましたか?
「わたしは病院に駆け込んだ」と訳すことができます。
I ran into Tom at the station.
直訳すると「トムに走りながらぶつかった」と訳してしまいそうですが、これは「トムに偶然出くわした(ばったり出会った)」という意味になります。
runを「走る」という一語一訳で覚えてしまうのは危険です。
「ある方向に(割とスピーディに)止めどなく進む」イメージで覚えておきましょう。