英語が話せる・聞けるようになる「インプット仮説」とは

「英語を何年も勉強しているのに、全然話せない」「ネイティブの英語が早すぎて聞き取れない」。そんな悩みを抱えていませんか?実はこの問題、あなたの英語力が低いのではなく、“インプット”が足りていないだけかもしれません。

英語学習で重要なのは、話す練習や文法の暗記だけではありません。言語習得の専門家スティーブン・クラッシェンが提唱した「インプット仮説」によれば、英語が自然に“聞ける・話せる”ようになるには、まず質の高いインプットが必要不可欠です。

本記事では、インプット仮説の内容とその効果、そして実際に英語が話せて聞き取れるようになるための具体的な学習法を紹介します。

インプット仮説とは?

インプット仮説とは、アメリカの言語学者スティーブン・クラッシェンが提唱した第二言語習得理論のひとつです。彼の主張はシンプルで、「言語を習得するには、理解可能なインプット(comprehensible input)を大量に受け取ることが必要だ」というものです。

特に重要なのが、学習者の現在のレベルより少しだけ難しい内容、いわゆる「i+1」のインプットです。これは、すでに理解できる内容(i)に、少しだけ新しい情報(+1)が加わったもの。これを繰り返し受け取ることで、脳は自然に言語を習得していくとされています。

なぜインプットが「話す・聞く」力を伸ばすのか?

多くの日本人学習者が「話す練習」を重視する一方で、実はインプット不足が原因でスピーキングもリスニングも伸び悩んでいることが少なくありません。なぜなら、話す内容や聞き取る力は、頭の中に蓄積された英語の知識=インプットに依存しているからです。

例えば、英語の語彙やフレーズ、文構造を十分に聞いて理解していなければ、いざというときに言葉が出てこないのは当然です。インプット仮説に基づけば、まずは「聞いて理解する」経験を積むことで、自然と話す・聞く力も育っていきます。

実体験:インプット中心に切り替えて英語力が飛躍的に向上

筆者自身も、かつては「英会話スクールに通っているのに全然話せない」と悩んでいました。しかし、学習法を「多読・多聴」中心に切り替えたことで状況は一変しました。

毎日英語のポッドキャストを聞き、洋書を読み、英語字幕でNetflixを観る。これを1年間続けただけで、英語のリズムや表現が自然と頭に入り、ネイティブの会話もスムーズに聞き取れるようになり、言いたいことも口から出てくるようになりました。

英語が話せて聞き取れるようになるインプット学習法

1. 多読(Extensive Reading)

  • 自分のレベルに合った英語の本や記事を、辞書を使わずに読む
  • 「理解できる」ことを最優先に

2. 多聴(Extensive Listening)

  • 英語ポッドキャストやYouTube、海外ドラマを活用
  • 最初はスクリプト付きで内容を確認しながら聞くと効果的

3. シャドーイングや音読

  • 音声に合わせて声を出してまねることで、インプットがより深く定着
  • リズム・イントネーション・語順感覚を養える

インプット仮説を活かした学習環境の整え方

  • スマホやPCを英語環境にする(SNS、ニュース、動画)
  • 通勤中やスキマ時間に英語音声を聞く習慣をつける
  • 自分の興味のあるジャンルを選ぶことで継続しやすくなる

まとめ:インプットを変えれば英語は自然に話せる・聞けるようになる

英語を「話す・聞く」力は、練習以前にどれだけ英語を「理解しながら聞いたか」「頭の中に蓄積したか」で決まります。インプット仮説に基づいた学習を実践することで、英語が自然に「わかる・使える」ようになっていきます。

まずは、今日から英語のインプット量を少しずつ増やしてみてください。それが、あなたの英語力を変える第一歩になるはずです。

 

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