「英語のリスニングは“聞き流し”が効果的と聞いたけど、ネイティブの会話は速すぎてついていけない…」
「遅すぎると効果があるのかわからない…」
そんな悩みを感じたことはありませんか?
英語初級者の方にとって、“聞き流し”の速度は学習効果に大きな影響を与えます。
この記事では、自分に合った最適なスピードの見つけ方を、言語習得の理論とともに解説します。
聞き流し学習とは?
“聞き流し”とは、集中せずBGMのように英語を聞く方法です。
通勤中や家事の合間など、隙間時間に活用できるのが魅力です。
繰り返し聞くことで耳が慣れる
たとえ意味が完全に分からなくても、繰り返し英語を聞くことで音のパターンに脳が慣れ、リスニング力が向上します。
聞き流しは、英語に慣れるための第一歩として有効です。
第二言語習得論では「インプット仮説(Input Hypothesis)」がこれを裏付けています。
スピードは速い方が効果的?
ネイティブの英語が聞き取れるようになりたいから、ネイティブの音声を聞いたほうが効果的?
ポイント:速すぎる音声は“雑音”になる
ネイティブの会話スピード(150〜180wpm)をそのまま聞いても、初級レベルの学習者には難しすぎます。
なぜなら、理解できないインプットは学習に繋がらないからです。
第二言語習得理論の「理解可能なインプット(i+1)」によれば、少しだけレベルの高い教材が最適とされています。
速すぎる音声は「i+10」状態になり、学習効果が下がります。
聞き取れない速さの音声は逆効果になりやすいので気を付けましょう。
最適スピードの見つけ方
では、どれくらいの速度で聞き流すのが良いのでしょうか。
ポイント:「90%わかる」スピードが理想
少しだけ難しいと感じる程度のスピードが、学習に最も効果的です。
なぜなら、わかる部分が多いと、脳が推測して意味を補完しやすくなるからです。
このプロセスは「トップダウン処理」と呼ばれ、リスニング力を育てる上で重要です。
英語教材の再生速度を「0.75倍」や「0.8倍」に調整してみましょう。
理解度90%を目安に再生速度を調整してみましょう。
実践アドバイス:スピード調整のコツ
- まずはスクリプト付き音声で練習する:聞き取れなかった部分を確認できます
- 1つの教材を繰り返し聞く:音声に慣れやすくなります
- 少しずつスピードを上げていく:慣れと共にリスニング力も向上します
- 録音して自分の発音と比べる:発音とリズム感のズレに気づけます
まとめ
- 聞き流しは、リラックスして英語に慣れる良い方法
- 速すぎる音声は逆効果。理解できる範囲内がベスト
- 理想は「90%わかる」スピード
- スクリプトや再生速度調整を活用し、自分に合った速さを見つけましょう