Not until構文を使って時間や時期を強調する

Not until構文を使って時間や時期を強調する

Not until構文とは、「~してはじめて」などと訳すことができ、時間や時期を強調して表現するための英語構文です。

正直なところ、Not until構文を使わなくても言いたいことを伝えることはできます。

が!Not until構文を使うことで時間や時期を強調することができ、聞き手にとってわかりやすい話し方ができるようになるので、ぜひマスターしたいですね!

Not until構文を使った話し方の効果

次の2つの文章をみてください。

①「締め切りは来月なので、急ぐ必要はないですよ。」
②「締め切りは来月までまだあるので、急ぐ必要はないですよ。」

どちらも同じ内容を伝えていますが、②のほうは『時間的余裕がまだある』ということが強調されていますね。

このニュアンスの差を英語で表現できるのが、Not until構文です。

 

2つの文章を英文にすると、

①The deadline is next month, so you don’t need to hurry.
②The deadline isn’t until next month, so you don’t need to hurry.

動詞をnot(否定文)に変え、時間や時期を表す目的語の直前にuntilを付け足すだけでOKです。

 

The deadline isn’t until next monthを「締め切りは来月ではない」と訳すのは間違いです。
deadlineは、『期間』ではなく『期日』なのでuntilは使えません。「締め切りは来月ではない」と言いたいときは、The deadline isn’t next monthと言います。

 

次の文章はもっと直感的に使えるかと思います。

① He came to the office at 10 am.
② He didn’t come to the office until 10 am.

どちらも「彼はオフィスに10時に来た」ことを伝えていますが、Not untilを使うことで『10時』まで待っていた・予想よりも遅かったというニュアンスを伝えることができます。

ニュアンスを含めて訳すと、②は「彼は10時になってやっとオフィスに来た」となります。

 

① I started to learn English when I was 20 years old.
② I didn’t start to learn English until I was 20 years old.

どちらも「20歳のときに英語の学習を始めた」ことを伝えていますが、Not untilを使うことで『20歳』まで始めなかった・ほかの人より遅いかもしれないというニュアンスを伝えることができます。

ニュアンスを含めて訳すと、②は「私は20歳になってはじめて英語の学習を始めた」となります。

 

英会話において、1文で伝えたいことを的確に伝えられるようになりますので、ぜひ練習して使ってみてくださいね。

Not untilの強調構文

Not until構文を使うことで、時間や時期が強調されることが分かったかと思います。

会話だけでなく洋書など文章でもよく使われていて、少しトリッキーなので用法をマスターしておきましょう。

It is not until ~ that …

英語では、It isから文章を始め、that節で説明をすることで、It is の直後を強調することができます。

さらにNot until構文で時間や時期を強調していますので、かなり強い強調ですね。

 

先ほどの例文を、It is not until ~ that…構文を使って表現してみましょう。

① He came to the office at 10 am.
② He didn’t come to the office until 10 am.

強調するのは『時間』なので、It is/ It is not untilの直後に10 amを持ってきます。次に that節以下に、『その時間に何が起こったのか』を説明します。

①’ It was 10 am that he came to the office.
②’ It was not until 10 am that he came to the office.

①をIt is ~ that …で言い換えるだけでも「10時」を強調することができますが、ただ「10時に来たよ」と事実を伝えているだけです。

②のように、not until構文の文章をIt isで更に強調することで、「10時になってやっと来たよ…」と『10時』が『遅い』というニュアンスまで付けることが可能になります。

 

構文が使えるようになると、1文で伝えられる情報が増え、聞き手により詳細な状況を説明することができるようになります。

 

Not until ~…(疑問文)

次は、Not untilを文頭に持ってくるNot until構文です。

Not untilの直後に時間や時期を表す単語で強調することまでは同じですが、先ほどthat節で説明していた部分が疑問文の語順になります。

少しトリッキーなので、この構文を知らないとうまく訳せないかもしれません。

理解してしまえば単純な構文ですし、会話でも使えるので練習していきましょう。

 

先ほどの、It is not until ~that…構文を、Not until ~…(疑問文)の構文に変えてみます。

②’ It was not until 10 am that he came to the office.

強調する『10 am』の前にNot untilを持ってきて、that節以下を疑問文の形にします。

②” Not until 10 am did he come to the office.
どちらも全く同じ意味の文章で、強調度合いのニュアンスも同じです。
全くこの構文を知らずに、Not until 10 am did he come to the office.の文章を見ると、どう訳せばいいのか迷ってしまいますよね。
ポイントは、Not untilから文章が始まっていたら、必ず時間や時期を強調するNot until構文なんだと覚えておくことです。
そして、Not untilから文章が始まっていたら、その後が疑問文の語順になっていても、何かを尋ねている疑問ではなく、その時間や時期に何があったのかを説明していると捉えるようにしましょう。

 

洋書やニュースの記事などを読んでいて、この構文が出てきたら、慣れるまでは戸惑うかもしれません。

ですが、これ、会話においては使ってみると意外と使いやすいんです。

なぜなら、話すときの頭の中は、「10時まで来なかったんだよ!?」ということを伝えたいという思考になっているので、Not until 10 amから文章を話すのはとても自然だからです。

日本語で考えて、頭の中で英訳をしてから発話するとなると、どのように単語を連ねて文章を構成するかに考えが偏りがちです。

しかしながら、英語でも日本語と同じように思ったことから口に出しても、しっかりと文章を構成してニュアンスまで伝えきることができますので、使える文法を増やすことが大切ですね。

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