「on」と「onto」の違いと使い方

「on」と「onto」、どちらも「〜の上に」という意味を持つことがありますが、そのニュアンスや使い方には明確な違いがあります。

この記事では、「on」と「onto」の違いをわかりやすく解説し、実際の英語表現でどちらを使えばよいか判断できるようになります。

on の使い方・特徴

定義:「on」は、ある物が他の物の表面に接触している状態を表す前置詞です。

使われ方の傾向:動きではなく、状態や位置を示すときによく使われます。

例文

  • The book is on the table.
    (本はテーブルの上にあります)
  • There is a stain on your shirt.
    (シャツにシミがあります)
  • I left the keys on the counter.
    (カウンターの上に鍵を置きました)

onto の使い方・特徴

定義:「onto」は、ある物が動いて他の物の上に乗ること(移動)を示す前置詞です。

使われ方の傾向動作や方向性を強調したいときに使われます。

例文

  • He jumped onto the bed.
    (彼はベッドの上に飛び乗った)
  • The cat climbed onto the roof.
    (猫は屋根の上に登った)
  • She poured the water onto the plants.
    (彼女は植物に水を注いだ)

on / onto によく使われるパターン

「on」は状態、「onto」は動作の方向を表す点で違いがあります。

特に動詞との組み合わせに注目すると、意味やニュアンスの違いがはっきりします。

例文(和訳付き)

  • Put the vase on the shelf.
    (花瓶を棚の上に置いてください)
  • The vase fell onto the floor.
    (花瓶が床の上に落ちた)
  • She placed her hand on his shoulder.
    (彼女は彼の肩に手を置いた)
  • The bird flew onto the branch.
    (鳥が枝に飛び移った)

用法比較表

観点ononto
定義接触している状態移動して上に到達する動作
主な意味〜の上に(静止)〜の上へ(動き)
よく使う文脈物の位置、状態動作、移動の方向
使用頻度や印象一般的で頻出より限定的で動きを伴う
The book is on the desk.The cat jumped onto the desk.

「on」「onto」の後に続く語

「on」や「onto」の後には、場所・物体・身体の部位などが続くことが多いです。

使用シーン:日常生活の中の場所や物

onは置かれている状態、ontoは移動を表します。

  • I put the groceries on the kitchen table.
    (食料品をキッチンテーブルの上に置きました)
  • The child climbed onto the chair.
    (子どもが椅子の上に登りました)
  • The phone is on the desk.
    (携帯電話は机の上にあります)

使用シーン:身体や身体の部位への動き

onは接触、ontoは動きの到達を表します。

  • He placed a hand on her back.
    (彼は彼女の背中に手を置いた)
  • The butterfly landed onto her hand.
    (蝶が彼女の手に舞い降りた)
  • She wore a ring on her finger.
    (彼女は指に指輪をつけた)

使用シーン:抽象的な対象(関心・注目など)

抽象的な意味でも使われることがあります。

  • Let’s focus on the main topic.
    (主要な話題に集中しましょう)
  • He moved onto the next chapter.
    (彼は次の章に進みました)
  • The blame was put on him.
    (非難は彼に向けられました)

混同しやすい理由と学習者アドバイス

「on」と「onto」は見た目が似ており、どちらも「上に」という意味を持つため、英語学習者にとって混同しやすいペアです。

特に、「on」は状態、「onto」は動作という区別は、日本語では区別されにくいため意識的に学ぶ必要があります。

判断のポイント

  • 「動きがあるかどうか?」を意識する
  • 「どこにいるのか?」ではなく「どこへ動いたか?」を問うときは「onto」

まとめと判断のコツ

「on」と「onto」の違いを簡潔にまとめると:

  • 静止している状態 → on
  • 動いて上に到達する → onto

使い分けの判断軸は「動きがあるかどうか」です。

もし何かが動いてどこかの上に乗るなら「onto」、すでにある場所にある状態なら「on」を使いましょう。

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