否定文の時は、たしかAnythingだったっけ…?
否定文じゃなくてもAnythingを使う時があるね!
何が違うんだろう…?
英語を勉強している日本人にとって、SomethingとAnythingの使い分けは混乱してしまいますよね。
どちらを使っても、ちゃんとネイティブの人は理解してくれるのですが、実はちょっとニュアンスが違ったりしています。
どうせなら自然な英語を身に付けたいですよね。
実はこれ、一つの考え方を覚えてしまうだけで、ほとんどネイティブと同じような感覚で使い分けることができるようになります!
私も以前はよく混乱していたのですが、ネイティブが使い分けているニュアンスがわかるようになってからは「意外と簡単な使い分けじゃん」と気付きました。
そのあたりをシェアしていきたいと思います!
この記事では、初心者でも理解しやすいsomethingとanythingの使い分けを日本語で簡単に説明します。
SomethingとAnythingを日本語で考える
よく、「英語を勉強するときは、日本語に直さず英語で考えよう!」というアドバイスを耳にしますが、必ずしもそれが最善とは私は思いません。
せっかく日本語という言語をネイティブに扱えるんだから、日本語で理解したほうがより深くストンと意味が落ちることもあります!
ということで、今回のテーマ『SomethingとAnythingの違い』は日本語で考えてみましょう。
シンプルです。
日本語の意味 | 考え方 | |
something | どれか | 自分(話し手)の頭の中や、リストの中にある選択肢から選ぶ |
anything | どれでも、なんにも | 相手(聞き手)の頭の中にある選択肢から選ぶ |
それぞれ詳しく説明します。
Something(どれか)の使い方
Somethingは、日本語のニュアンスで言うと「どれか」「(ある決まった)なにか」という意味です。
自分の頭の中や、手元のリストの中など、ある決まった選択肢のうちのどれかを指すときに使います。
例文です。
(なにか飲み物はいりますか?)
レストランや飛行機内のメニュー、おうちの冷蔵庫の中にあるものの中から「どれか飲みますか?」というニュアンスです。
(なにか辛いものが食べたい。)
「辛いもの」という選択肢の中から、「どれかを選んで食べたい」というニュアンスです。
Anything(どれでも)の使い方
Anythingは、日本語だと「どれでも」「なんでも」というニュアンスになります。
自分が持っている選択肢の中からだけでなく、相手が思い浮かぶものすべての選択肢のうちの何かを指す言葉です。
(今から帰るけど、なにかいる物ある?)
「なにかいる物」が自分(話し手)では何だかわからないけど、「あなた(聞き手)が何か思い浮かんだものを言ってくれれば買って帰りますよ」というニュアンスです。
(なにか飲み物はいりますか?)
この場合、「あなた(聞き手)が望む飲み物をおっしゃっていただければ、それをご用意します」というニュアンスで、相手の望みを尊重する意思を感じさせます。
実際には決められたメニューの中からしか用意できないことがほとんどだと思いますが、「どれでも用意しますよ」というスタンスでレストランなどのサービス業でよく使われる表現です。
これも選択肢を限定することなく、「ほかにも欲しいものがあれば言ってください」というニュアンスです。
対して、
Something else(それ以外の何か)だと、「選んだ”なにか”を選択肢から外して、それ以外を選ぶ」という選択肢が限定された意味になります。
(辛いものならなんでも食べられる。)
カレーでも、麻婆豆腐でも、タバスコで味付けされた紙でもなーんでも食べられるくらい辛いものが好き!
ーAnything is OK.(なんでもいいよ。)
あまり「なんでもいい」って答えるのは、相手に興味がないという印象を与えるので、できる限り使わないほうが良いかもしれませんね(日本語でも…!)
Anything(なんにも)の使い方
Anythingは、否定文の中で使われると「なんにも」という意味になります。
肯定文と否定文で意味が変わるわけではなく、「ある特定の何かではなく、すべての物」というコアの意味は変わりません。
(今朝は何にもしていない。)
(悪いことは何にもしていない。)
(ほとんど何にも理解していない。)
SomethingとAnythingに似た単語
以下の単語もすべて同じ用法で使えます。
Some- | Any- |
Some | Any |
Someone | Anyone |
Somebody | Anybody |
Somewhere | Anywhere |
Sometime | Anytime |
Some-とAny-
- Someは「どれか」=対象を限定して選ぶ
- Anyは「どれでも」「なんにも」=選択肢を限定することなくすべての中から選ぶ
というニュアンスを含んでいることを思い出せば、じょうずに使い分けることができます。
Someone(誰か)とAnyone(誰でも、誰にも)
(誰かがその家に入っていくのを見た。)
(誰でも好きな人を招いていいよ。)
Someone と Somebody / Anyone と Anybody の違い
意味は同じです。「誰か」「誰でも」「誰にも」
- Someone/Anyone のほうがよりフォーマルなので、文章で書くときやビジネス英語ではこちらのほうが良いでしょう。
- Somebody/Anybody は、より口語的です。
Somewhere(どこか)とAnywhere(どこでも、どこにも)
(以前、君をどこかで見たことがある気がする。)
(今日はどこにも行っていない。)
Somethime(いつか)と Anytime(いつでも、どんな時も)
(いつか一緒にランチしませんか?)
(いつでも電話してきてね。)
Anytime!は「どういたしまして!」の意味にもなる
Anytimeには、「いつでもあなたのことを受け入れます」「いつでも大丈夫」というニュアンスを含んでいます。
なので、
Thank you!(ありがとう!)
ーAnytime!(どういたしまして!)
という使い方もできます。
まとめ
Something と Anything は、きれいに日本語に訳すとどちらも「何か」という意味になってしまうので、
英語を話すときにSomethingなのかAnythingなのかどちらを使えばいいのか迷ってしまいますよね。
- Somethingは、「どれか」というニュアンスを含んでいる
- Anythingは、「どれでも」「なんにも」というニュアンスを含んでいる
と、覚えておくと使い分けがしやすくなるかと思います!
ニュアンスだけで「何か」という言葉を使い分けている日本人にとってはつまづきやすいところではあるのですが、
英語では、より具体的に
- 状況
- 気持ち
- ニュアンス
を言語化することを心がけると、英語力がグッとアップするはずです。
がんばりましょう!