TOEIC Part 2は、多くの受験者が苦手と感じるセクションです。このセクションでは、リスニングの力を試され、短時間で正確に理解し、適切な応答を選ぶことが求められます。
しかし、適切な対策とコツを身に付けることで、このセクションを攻略することは十分に可能です。
この記事では、TOEIC Part 2でスコアを上げるための具体的な対策法とコツを紹介します。
Part 2の苦手意識を克服し、スコアアップを目指しましょう。
TOEIC Part 2の概要
TOEIC Part 2は、リスニングセクションの一部で、受験者は質問を聞き、3つの選択肢から最適な応答を選びます。
全25問が出題され、質問形式は多岐にわたります。
このセクションでは、短時間で聞き取った情報を基に、正確に応答を選ぶ能力が求められます。
例題
TOEIC Part 2によくある例題を見てみましょう。
TOEIC Part 2の質問形式は、主に以下のパターンに分かれます:
- WH疑問文: “What,” “When,” “Where,” “Who,” “Why,” “How”で始まる質問。
- Yes/No疑問文: “Do you,” “Are you,” “Is there,” “Can you”などで始まる質問。
- 提案・依頼・許可: “Would you like to,” “Could you,” “May I”などで表される質問。
- 平叙文: ステートメントの形式で、応答が必要な場合も含まれます。
WH疑問文
WH疑問文は、”What,” “When,” “Where,” “Who,” “Why,” “How”で始まる質問です。
- A. At 9 AM.
- B. In the conference room.
- C. With Mr. Smith.
日本語訳
会議は何時に始まりますか?
- A. 午前9時に。
- B. 会議室で。
- C. スミスさんと。
解答のポイント
ポイント: 「What time(何時)」という時間を尋ねるキーワードに注目し、時間を示す選択肢を選びます。
Yes/No疑問文
Yes/No疑問文には、”Do you,” “Are you,” “Is there,” “Can you”などで始まる質問があります。
- A. She is working on it.
- B. The meeting starts at 10.
- C. Yes, I have it with me.
- A. 彼女がそれに取り組んでいます。
- B. 会議は10時に始まります。
- C. はい、持っています。
解答のポイント
Yes/No疑問文では、肯定または否定の応答が求められます。質問に対する直接的な応答を選びます。
提案・依頼・許可
提案や依頼、許可を表す質問には、”Would you like to,” “Could you,” “May I”などがあります。
- A. Sure, I’ll send it right away.
- B. Yes, it’s on my desk.
- C. No, thank you.
日本語訳
ファイルを送ってくれませんか?
- A. もちろん、すぐに送ります。
- B. はい、それは私の机の上です。
- C. いいえ、結構です。
解答のポイント
提案や依頼に対して、適切な応答を選びます。この場合は依頼に対する肯定的な応答が正解です。
平叙文
平叙文形式の質問では、質問者が何かを述べた後、それに対する反応を求めることがあります。
- A. I will attend the meeting.
- B. Yes, it was.
- C. At 3 PM.
日本語訳
会議はとても生産的だったと思います。
- A. そのミーティングに参加します。
- B. はい、そうでした。
- C. 午後3時に。
解答のポイント
平叙文では、文脈に応じた応答が求められます。この場合は同意の応答が正解です。
TOEIC Part 2の解き方とコツ
TOEIC Part 2で、シンプルな問題のスコアを確実に取って、ひっかけ問題を攻略する方法を解説します。
WH疑問文の対策
WH疑問文は、”What,” “When,” “Where,” “Who,” “Why,” “How”といった疑問詞で始まります。
これらの質問に対して、Yes/Noで答える選択肢は基本的に不正解となります。
具体的な解き方
文頭の疑問詞に注目する: 質問の最初に出てくる疑問詞(What, When, Where, Who, Why, How)に注目します。
これにより、質問の焦点を迅速に把握できます。
質問の種類を理解する
疑問詞によって、質問が何を尋ねているのかを特定します。
例えば、”Where”は場所を、”When”は時間を、”Why”は理由を尋ねています。文章で読めば間違えないようなことも、リスニング力だけに頼ると自信がなくなる可能性があります。
最初の1~2語を集中して聞き取りましょう。
関連する情報を素早くキャッチする
疑問詞に基づいて、リスニング中に関連する情報を素早くキャッチし、それに対応する選択肢を選びます。選択肢に含まれている情報が、場所なのか時間なのか、素早く情報を処理しましょう。
コツ
- キーワードに注目: 質問文のキーワードに注目し、最も関連性の高い選択肢を選ぶことが重要です。
- 選択肢の内容を予測する: 質問文を聞いた段階で、どのような回答が期待されるかを予測しておくと、選択肢を素早く判断できます。
Yes/No疑問文の対策
Yes/No疑問文には、”Do you,” “Are you,” “Is there,” “Can you”などで始まる質問があります。また、否定疑問文や付加疑問文も含まれます。
質問の構造を理解する
Yes/No疑問文の構造を理解し、質問が何を尋ねているのかを明確に把握します。Do you / Did youなどに続く「動詞」に着目しましょう。
Did you finish~?であれば、終えたかどうかに関連する選択肢が正解です。Do you know~?であれば、知っているかどうかに関連する選択肢が正解です。
直接的な応答を選ぶ
Yes/No疑問文に対しては、YesまたはNoで始まる選択肢が基本的に正解となることが多いです。
ただし、間接的な応答が求められる場合もあるため、文脈を理解することが重要です。
間接的な応答の例)Did the meeting go well?(ミーティングはうまくいきましたか?) →It was horrible.(最悪だった)
否定疑問文や付加疑問文に注意する
否定疑問文や付加疑問文では、肯定の意味でも否定の意味でも応答が可能な場合があります。質問全体の意味をしっかりと理解することが必要です。
例)Didn’t you go to Vancouver for business trip?(バンクーバーに出張に行ってなかった?) →Yes, I did. (行きました)/ No, I didn’t.(行っていません。)
コツ
- 応答のバリエーションを理解する:Yes/No疑問文に対する応答のバリエーションを理解しておくと、素早く適切な選択肢を選ぶことができます。
- 文脈を考慮する:否定疑問文や付加疑問文では、文脈を考慮して応答を選ぶことが重要です。
提案・依頼・許可の対策
提案や依頼、許可を表す質問には、”Would you like to,” “Could you,” “May I”などがあります。
具体的な解き方
質問の意図を理解する: 提案や依頼、許可を表すフレーズに注目し、質問の意図を理解します。
決まり文句で応答する
提案や依頼に対しては、決まり文句で応答することが多いです。例えば、”Sure,” “No problem,” “Of course”などのフレーズを使います。
質問の内容に応じた応答を選ぶ
質問の内容に応じて、適切な応答を選びます。例えば、依頼に対しては肯定的な応答が正解となることが多いです。
コツ
- 決まり文句を覚える: 提案や依頼に対する決まり文句を覚えておくと、スムーズに応答できます。
- 文脈を理解する: 質問の内容と文脈を理解し、それに応じた応答を選ぶことが重要です。
ひっかけ問題
Yes/No疑問文に対して、Yes/Noから始まる選択肢が正解ではない場合があります。間接的な応答が正解になることもあるため、意味を理解することが重要です。
具体的な解き方
文脈を理解する:Yes/No疑問文に対して、間接的な応答が求められる場合があります。そのため、質問全体の文脈を理解することが重要です。
間接的な応答の例)Did the meeting go well?(ミーティングはうまくいきましたか?) →It was horrible.(最悪だった)
間接的な応答を予測する
質問の内容に応じて、間接的な応答が正解となる場合があるため、その予測を行います。文脈に合っているかどうかで判断することが求められています。
コツ
- 間接的な応答のパターンを覚える: 間接的な応答が正解となるパターンを覚えておくと、適切な選択肢を選ぶことができます。
- 質問の意図を理解する: 質問の意図を理解し、間接的な応答が求められる場合に備えることが重要です。
選択肢の先読みと予測
TOEIC Part 2では選択肢が表示されないため、リスニングのみで解答する必要があります。
具体的な解き方
質問の構造に基づいて予測する: 質問の構造を理解し、リスニング中に応答を予測します。
上記で解説したパターンで、解答を予測しましょう。
文脈を考慮する
質問の文脈を考慮し、適切な応答を選びます。テストと身構えずに、その場で英語話者とコミュニケーションを取っている情景を想定して臨みましょう。
コツ
- 迅速な理解: 質問を迅速に理解し、即座に応答を選ぶための予測を行うことが重要です。
- リスニング力の強化: リスニング力を強化することで、予測の精度を高めることができます。
短縮形と略語に注意する
短縮形や略語を覚えておくことで、聞き取りやすくなります。よく使われる短縮形には”I’d”(I would)”we’ve”(we have)などがあります。
具体的な解き方
- 短縮形や略語をリストアップする: よく使われる短縮形や略語をリストアップし、リスニング練習で確認します。
- ネイティブスピーカーの会話に慣れる: ネイティブスピーカーの会話を聞いて、短縮形や略語に慣れることが重要です。
コツ
- リストを作成する: よく使われる短縮形や略語のリストを作成し、定期的に確認します。
- 実際の会話を聞く: ネイティブスピーカーの会話を頻繁に聞いて、自然な短縮形や略語の使用に慣れることが大切です。
TOEIC Part 2の対策法
ここからは、TOEIC受験に向けて、どのように学習を進めていくかを説明します。
効果的な学習を実施して、TOEICで高スコアを狙っていきましょう!
リピーティングの重要性
リスニング中に聞き取れているつもりでも、いざ答えようとすると何と言っていたか忘れてしまったり自信がなくなることがあります。
これは、英語の短期記憶力が原因です。短期記憶を鍛えるためにはリピーティングが最適です。
具体的な対策法
- 短いフレーズをリピートする: 短いフレーズを聞いたら、そのままリピートします。最初は短いフレーズから始め、徐々に長いフレーズに挑戦します。
- 自分のリピートを確認する: 自分の声を録音して、リピートが正確かどうかを確認します。これにより、発音やイントネーションの改善点を見つけることができます。
- 内容を理解する: 単にリピートするだけでなく、意味を理解しながら行うことが重要です。これにより、文脈を把握しやすくなります。
コツ
- ネイティブの音声を使用: ネイティブスピーカーの音声を使用してリピーティングを行うことで、自然な発音やリズムを身につけることができます。
- 毎日練習する: 短期記憶力を鍛えるためには、毎日継続してリピーティングを行うことが効果的です。
日常的なリスニング練習の重要性
英語のリスニング力を向上させるためには、日常的な練習が欠かせません。例えば、「TED Talks」や「BBC News」、「NPR」などのリソースを活用すると、多様なアクセントやスピードに慣れることができます。
これにより、実際の試験でもさまざまな話し手の英語を理解しやすくなります。リスニングの際には、内容を理解するだけでなく、発音やイントネーションにも注意を払うことが効果的です。
シャドーイングとディクテーションの実践
- シャドーイング: ネイティブスピーカーの音声を聞きながら、自分でも同じように発音する練習です。これにより、リスニング力と発音の両方を強化できます。具体的には、短い音声を選び、何度も繰り返し聞きながら、自分でも同じタイミングで発音します。
- ディクテーション: 聞いた内容をそのまま書き取る練習です。これにより、リスニング力を向上させると同時に、スペルや文法の確認も行えます。具体的には、ネイティブスピーカーの音声を再生し、聞き取った内容を一字一句書き取ります。その後、スクリプトと照らし合わせて、正確に書き取れているかを確認します。
模擬試験の活用とフィードバック方法
模擬試験を効果的に利用し、自分の弱点を把握することが重要です。公式問題集やオンラインテストを活用し、定期的に模擬試験を実施します。模擬試験後には、自己評価を行い、間違えた問題や不明点を徹底的に復習します。具体的なフィードバック方法としては、以下のステップを踏むと効果的です。
- 模擬試験を実施: 実際の試験形式に従って、時間を計って行います。
- 自己採点: 解答を確認し、正答数をカウントします。
- 分析: 間違えた問題の原因を分析し、どのようなタイプの問題が苦手なのかを把握します。
- 改善策の実施: 分析結果をもとに、苦手な部分を重点的に復習し、再度模擬試験を行うことで、着実にスコアを向上させます。
おすすめの教材と勉強法
効果的な教材を紹介します。毎日少しずつでも継続することが大切です。
公式問題集
TOEIC公式問題集は、試験形式に慣れるための必須教材です。実際の試験に近い問題を多数収録しており、試験本番と同じ環境で練習することができます。
オンラインリソース
TED Talks、YouTubeの学習チャンネルなどを活用しましょう。特に、TED Talksは多様なトピックが取り扱われており、ビジネス英語から日常会話まで幅広いリスニング練習ができます。
アプリを活用した学習法
TED Talks are influential videos from expert speakers on edu…
TOEIC公式アプリ
公式のアプリを利用することで、試験に出題される形式の問題に繰り返し取り組むことができます。
アプリは手軽に利用できるため、通勤時間やちょっとした空き時間にも学習を進めることができます。
Quizlet
単語帳を作成し、繰り返し学習することで語彙力を強化できます。
特に、TOEIC頻出単語を集めたセットを利用すると効果的です。
Anki
スペースドリピティションシステム(SRS)を利用して、効率的に単語を覚えることができます。
Ankiは、忘れた頃に復習するタイミングを知らせてくれるため、効率的に記憶を定着させることができます。
学習スケジュールの設定方法
効果的な学習スケジュールを立て、時間管理を行うことが重要です。例として、以下のようなスケジュールを提案します。
- 1日30分のリスニング練習: 毎日決まった時間にリスニング練習を行います。通勤時間や寝る前の時間を活用するとよいでしょう。
- 週に1回の模擬試験: 定期的に模擬試験を実施し、進捗を確認します。試験後には必ず復習を行い、間違えた問題を分析します。
- 毎日の語彙学習: QuizletやAnkiを使って、毎日10~20単語を覚えます。単語帳を持ち歩き、空いた時間に復習します。
まとめ
TOEIC Part 2は、リスニング力を試される重要なセクションです。適切な対策とコツを身に付けることで、スコアを大幅に向上させることができます。リピーティングやシャドーイング、ディクテーションなどのリスニング練習を日常的に行い、模擬試験を活用して自分の弱点を把握し、改善策を実施することが重要です。
また、公式問題集やオンラインリソース、学習アプリを活用して、効率的に学習を進めましょう。学習スケジュールを立てて、計画的に学習することで、着実にスコアアップを目指すことができます。
最終的には、英語のリスニング力と短期記憶力を強化し、TOEIC Part 2の問題形式に慣れることが成功の鍵となります。毎日の努力と継続的な学習を通じて、目標スコアを達成しましょう!