法助動詞(Modal Verb)の種類と使い方、ニュアンスの違い

法助動詞(Modal Verb)の種類と使い方、ニュアンスの違い

法助動詞(Modal Verb)は、主要な動詞と組み合わせて使用され、文の意味やニュアンスを変える役割を果たす特別な種類の動詞です。
「動詞」を「助ける」役割で、動詞の意味やニュアンスを変える力を持っています。

言いたいことや文脈に合わせて適切な法助動詞を使えるように練習していきましょう。

法助動詞(Model Verb)とは

法助動詞(Modal Verb)は、主要な動詞と組み合わせて使用され、文の意味やニュアンスを変える役割を果たす特別な種類の動詞です。

一般的に以下の特徴を持ちます:

  1. 能力や許可、義務、推量などの概念を表現する
  2. 動詞の原形と組み合わせて使用される
  3. 法助動詞自体に文法的な変化(時制や人称)がない。

代表的なモダル動詞には、「can」「could」「may」「might」「must」「should」「will」「would」「shall」「ought to」があります。

 

法助動詞と助動詞の違い

「法助動詞」という言葉になじみがなく、「助動詞」なら知っているという人は多いでしょう。
「will」「can」など助動詞だと思っていたものが、実は法助動詞と呼ばれるものです。

助動詞は、文の時制や現在進行形、否定形、疑問形などの文法を形成するために使用される「be」「have」「do」などのことを指します。

  • 助動詞:I am studying.
  • 法助動詞:I can study.

 

法助動詞(Model Verb)の種類と使い方

法助動詞は、「動詞の原形」とセットで使います。

  • 肯定文:主語+法助動詞+動詞の原形
  • 否定文:主語+法助動詞+not+動詞の原形
  • 疑問文:法助動詞+主語+動詞の原形

 

以下に、それぞれの法助動詞について詳しく説明します。

can
  • 能力
  • 許可
could
(canの過去形)
  • 能力
  • 許可
may
  • 許可
  • 可能性
might
(mayの過去形)
  • 仮定的な可能性
must
  • 義務
  • 強制
should
  • 助言
  • 推量
will
  • 意思
  • 未来の出来事
would
(willの過去形)
  • 仮定
  • 丁寧な要請
shall
  • 提案
  • 勧誘
ought to
  • 期待
  • 義務
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丁寧な言い方「would」「might」「could」のニュアンスの違い

Can

能力や許可を表します。

  • 能力: 「~することができる」という意味で、自分にできることや技能を示します。

例: I can speak English.(私は英語が話せます。)

 

  • 許可: 「~してもよい」という意味で、他人からの許可を求めたり与えたりします。

例: Can I use your phone?(あなたの電話を使ってもいいですか?)

Could

Canの過去形で、能力や許可を表します。

  • 能力: 「~できた(できたかもしれない)」という意味で、過去の能力や技能を示します。

例: When I was younger, I could run faster.(若い頃はもっと速く走れました。)

 

  • 許可: 「~してもよかった(よかったかもしれない)」という意味で、過去の許可を示します。

例: Could I ask you a question?(質問してもよろしいですか?)

May

許可や可能性を表します。

  • 許可: 「~してもよい」という意味で、丁寧な許可を求める表現です。

例: May I have a glass of water?(水を一杯いただいてもよろしいですか?)

 

  • 可能性: 「~かもしれない」という意味で、未来の可能性を示します。

例: It may rain tomorrow.(明日は雨が降るかもしれません。)

Might

Mayの過去形で、可能性を表します。

  • 仮定的な可能性:「~かもしれない」という意味で、より仮定的な可能性を示します。

例: It might be cold outside.(外は寒いかもしれません。)

mightはmayの過去形ですが、「許可:~してもよかった」「可能性:~かもしれなかった」という過去の意味で使われることはありません。

Must

義務や強制を表します。

  • 「~しなければならない」という意味で、自己の義務や他人への命令、強制を示します。

例: You must arrive on time.(時間通りに到着しなければなりません。)

Should

助言や推量を表します。

  • 「~すべきだ」という意味で、意見や助言、推奨を示します。

例: You should apologize to him.(彼に謝るべきです。)

Will

意思や未来の出来事を表します。

  • 意思: 「~するつもりだ」という意味で、自分の意志や計画を示します。

例: I will call you later.(後であなたに電話します。)

 

  • 未来の出来事: 「~するだろう」という意味で、確信や予測に基づいて未来の出来事を示します。

例: She will graduate next year.(彼女は来年卒業するでしょう。)

Would

仮定や丁寧な要請を表します。

  • 仮定: 「~だろう」という意味で、想像や仮定、仮想的な状況を示します。

例: If I had more money, I would travel around the world.(お金がもっとあれば、世界中を旅するでしょう。)

 

  • 丁寧な要請: 「~していただけませんか」という丁寧な要請を表します。

例: Would you mind closing the window?(窓を閉めていただけませんか?)

wouldはwillの過去形ですが、「意思:~するつもりだった」「過去から見た未来の出来事:~するだろうと思われた」という過去の意味で使われることはありません。

Shall

提案や勧誘を表します。

  • 「~しましょうか」という提案や勧誘を表す表現です。

例: Shall we go for a walk?(散歩に行きましょうか?)

Ought to

期待や義務を表します。

「~すべきだ」という意味で、他人や社会的な期待や義務を示します。

例: You ought to apologize for your mistake.(あなたはミスについて謝るべきです。)

 

 

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